任意後見契約は、将来判断能力が低下した場合に備えて、あらかじめ信頼できる人を後見人として指定しておく制度です(任意後見契約に関する法律)。
必ず公正証書で作成しなければ効力が生じません。

① 作成までの流れ
1️⃣ 任意後見受任者を決める
- 親族(配偶者・子・兄弟姉妹など)
- 専門職(行政書士・司法書士・弁護士など)
※信頼関係・継続性・利益相反の有無が重要です。
2️⃣ 契約内容を決める
主な内容は次の3分野です。
| 分野 | 内容例 |
|---|---|
| 財産管理 | 預貯金管理、不動産管理、年金手続 |
| 身上監護 | 施設入所契約、介護契約 |
| 医療関係 | 入退院手続き等(※医療同意権は不可) |
👉 実務では代理権目録を詳細に作成します。
ここが曖昧だと実際に使えません。
3️⃣ 公証役場で公正証書作成
作成場所:
最寄りの公証役場


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必要書類
- 本人確認資料(運転免許証など)
- 印鑑証明書
- 戸籍謄本
- 受任者の住民票等
公証人と事前打合せを行い、当日署名押印します。
4️⃣ 法務局への登記
公証人が自動的に
「任意後見契約登記」を行います。
登記されて初めて制度として機能します。
5️⃣ 将来発効させる手続き
判断能力が低下した場合、家庭裁判所へ申立て。
管轄:
大阪家庭裁判所 など
家庭裁判所が任意後見監督人を選任
→ ここで初めて任意後見が効力発生します。
② 費用の目安
◆ 公証役場費用
| 内容 | 金額目安 |
|---|---|
| 公証人手数料 | 約11,000円 |
| 登記嘱託手数料 | 約1,400円 |
| 印紙代 | 2,600円 |
| その他(謄本代等) | 数千円 |
👉 合計:約2~3万円前後
◆ 専門職へ依頼した場合
| 内容 | 相場 |
|---|---|
| 書類作成サポート | 5万~10万円 |
| 任意後見人報酬 | 月2万~5万円程度(発効後) |
※地域・業務範囲で差があります。
◆ 発効時(家庭裁判所)
| 内容 | 金額 |
|---|---|
| 申立手数料 | 約800円 |
| 予納郵券 | 数千円 |
| 医師診断書 | 5,000~1万円 |
| 監督人報酬 | 月1~2万円(財産規模による) |
③ 実務上の重要ポイント
✔ 任意後見は「すぐ効力発生」しない
✔ 必ず監督人が付く
✔ 医療行為の同意権は持てない
✔ 死後事務は別契約が必要
実務では
「任意後見契約+見守り契約+死後事務委任契約」
のセット設計が多いです。
④ 法定後見との違い(簡潔比較)
| 任意後見 | 法定後見 |
|---|---|
| 自分で後見人を選べる | 家裁が選ぶ |
| 判断能力低下前に契約 | 低下後に開始 |
| 公正証書必須 | 申立のみ |
遺言書作成サポートいたします。
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