結論から申し上げます。

原則として,香典は相続財産にはなりません。
1️⃣ 法的性質
香典は,葬儀に際して参列者が遺族に対して贈与する金銭と解されています。
したがって,
- 被相続人(亡くなった方)の財産ではない
- 被相続人の死亡と同時に相続人へ承継される財産でもない
という整理になります。
つまり,民法上の相続財産(民法896条)には含まれません。
2️⃣ 誰のものになるのか?
判例・実務の考え方は次のとおりです。
✔ 一般的な考え方
香典は
- 喪主
- 葬儀を主宰した遺族
に帰属するとされています。
最高裁昭和44年2月6日判決も,
香典は喪主への贈与と解するのが相当と判示しています。
3️⃣ 例外的問題(実務で揉める点)
① 相続人間での争い
「香典も遺産分割の対象にすべきだ」という主張が出ることがありますが,
➡ 法的には遺産ではないため,遺産分割の対象外です。
② 葬儀費用との関係
実務では,
- 香典は葬儀費用に充当する
- 不足分を相続財産から支出する
という処理が多いです。
葬儀費用自体は,
相続債務ではなく相続人全員の共同負担的性質と理解されています。
4️⃣ 税務上の扱い
- 相続税の課税対象にならない
- 贈与税も通常は問題にならない(社会通念上相当額)
とされています。
5️⃣ 実務上の整理
相続手続は次のように整理すると明確です。
| 項目 | 相続財産に含まれるか |
|---|---|
| 預貯金 | 含まれる |
| 不動産 | 含まれる |
| 未払金 | 含まれる |
| 香典 | ❌ 含まれない |
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