内縁の配偶者は相続できるか?できないとして何か方法はあるか

結論として、内縁の配偶者には法定相続権はありません。
民法上の「配偶者」とは、婚姻届を提出して法律上の婚姻関係にある人を指します。そのため、長年同居していても、周囲から夫婦と認識されていても、内縁関係だけでは相続人にはなれません。
例
Aさんが死亡し、
- 妻(内縁)
- 子1人
がいる場合
内縁の妻は相続人になれず、子が相続人となります。
内縁の配偶者に財産を残す方法
① 遺言書を作成する(最も一般的)
被相続人が遺言書で
「全財産を○○(内縁の妻)に遺贈する」
と記載しておけば、内縁配偶者に財産を渡すことができます。
行政書士としても遺言書作成支援業務として関与しやすい分野です。
ただし、相続人に遺留分権利者がいる場合は遺留分侵害額請求を受ける可能性があります。
② 生前贈与
生前に財産を贈与しておく方法です。
例えば
- 預金の贈与
- 不動産の贈与
などがあります。
ただし贈与税や不動産取得税等の問題が生じます。
③ 生命保険の受取人に指定する
生命保険金は原則として相続財産ではありません。
内縁配偶者を受取人に指定しておけば、保険金を受け取ることができます。
④ 特別縁故者制度
相続人が誰もいない場合には、内縁配偶者が家庭裁判所に申し立てて「特別縁故者」と認められると、相続財産の全部または一部を取得できる場合があります。
ただし、
- 相続人不存在
- 相当の縁故関係
が必要で、必ず認められるわけではありません。
内縁配偶者に認められる可能性のある権利
内縁配偶者は相続人ではありませんが、
- 死亡退職金の受給
- 遺族年金の受給
- 生命保険金の受取
などで保護される場合があります。
ポイント
内縁関係の相談では、
- 戸籍で法定相続人を確認
- 遺言書の有無を確認
- 相続人不存在の可能性を確認
- 特別縁故者申立ての可能性を検討
という流れで整理すると分かりやすいです。
特に「長年連れ添ったので当然相続できる」と誤解されている方が多いため、内縁配偶者には相続権がなく、財産を残したい場合は生前の対策(特に遺言)が重要であるということになります。
相続や遺言でお困りの方は是非ご相談ください。
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