① 内縁の配偶者は相続人になるか
結論:原則として相続人にはなりません。
日本の相続制度では、相続人は民法で厳格に定められています。

法定相続人(民法)
- 配偶者(=法律婚のみ)
- 子
- 直系尊属(父母・祖父母)
- 兄弟姉妹
ここでいう「配偶者」は
👉 婚姻届を提出した法律上の配偶者に限られます。
したがって、
✅ 内縁関係
✅ 事実婚
✅ 長年同居しているパートナー
であっても、
内縁の配偶者には相続権は発生しません。
② では内縁の配偶者に遺産を渡す方法
よく使われる方法として。
① 遺言書を作成する(最重要)
最も確実で基本となる方法です。
方法
遺贈(いぞう)を行います。
例:
「内縁の妻〇〇に自宅不動産を遺贈する」
これにより
➡ 相続人でなくても取得可能
ポイント
- 公正証書遺言が原則推奨(法務局自筆証書遺言保管制度も)
- 相続人の遺留分に注意
実務上の注意
- 「相続させる」は不可(相続人限定文言)
- 必ず「遺贈する」
② 生命保険を利用する(非常に有効)
実務では最もトラブルが少ない方法。
仕組み
受取人を内縁配偶者に指定。
すると:
✅ 相続財産にならない
✅ 遺産分割不要
✅ 直接受取可能
内縁配偶者保護では定番スキームです。
③ 死因贈与契約
生前契約型。
内容
「死亡したら財産を渡す」と契約。
- 公正証書推奨
- 双方合意なので遺言より強い面あり
ただし実務では
👉 遺言+保険の方が多い。
④ 特別縁故者制度(最後の手段)
これは誤解が多い制度です。
条件
相続人が一人もいない場合のみ
家庭裁判所に申立てをして:
- 療養看護
- 生計同一
- 特別の縁故
が認められれば財産取得可能。
⚠️ 重要
- 自動取得ではない
- 裁判所判断
- 不確実
👉 実務では頼ってはいけない制度
③ 最適解なのは
内縁配偶者保護の鉄板構成:
✔ 推奨セット
- 公正証書遺言
- 生命保険受取人指定
- (必要なら)任意後見契約
これでほぼ完全に保護できます。
④ よくある失敗(現場頻出)
- 「長年一緒だから大丈夫」
- 「口約束」
- 「メモ書き遺言」
- 相続人の反対で紛争化
内縁関係は法律上の防御力が弱いため、
意思表示を書面化しないとほぼ守れません。
⑤ その他に重要な論点
内縁配偶者案件では相続だけでなく:
- 居住権確保(自宅遺贈)
- 預金凍結対策
- 葬儀主宰権
- 医療同意問題
- 任意後見・死後事務委任
まで一体設計するのが標準です。
相続でお悩みの方是非ご相談くださいね
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「行政書士辻澤孝文事務所」ホームページ


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