遺言書の調査方法
~遺言書が見つからないときは、この順番で確認しましょう~

相続手続きを始める際、まず確認しなければならないのが「遺言書の有無」です。遺言書があるかないかによって、その後の相続手続きや遺産分割の進め方が大きく変わります。
遺言書が見当たらない場合は、次の順番で調査することをおすすめします。
① 故人の遺品から遺言書を探す
最初に、自宅や故人が管理していた場所を丁寧に探しましょう。
主な確認場所は次のとおりです。
– 金庫
– 仏壇や神棚の引き出し
– タンスや机の引き出し
– 書斎の書類棚
– 通帳や権利証など重要書類の保管場所
– 貸金庫の契約書類
自筆証書遺言は封筒に入って保管されていることが多く、「遺言書」「○○へ」などと書かれている場合があります。
封印された遺言書を見つけても、勝手に開封してはいけません。
家庭裁判所で「検認」の手続きを受ける必要があります。相続人が勝手に開封すると、法律上の過料の対象となる可能性があります。
② 公証役場で「遺言検索システム」により調査する
故人が公正証書遺言を作成していた可能性がある場合は、公証役場で確認できます。
全国どこの公証役場でも、公正証書遺言が作成されているかどうかを検索できます。
必要書類の例
– 故人の死亡が確認できる戸籍
– 相続人であることが確認できる戸籍
– 本人確認書類
遺言書が見つかった場合は、その公証役場から公正証書遺言の謄本などの交付を受けることができます。
公正証書遺言は家庭裁判所の検認が不要なため、そのまま相続手続きを進めることができます。
③ 法務局で「遺言書保管事実証明書」の交付請求をする
令和2年7月から始まった「自筆証書遺言書保管制度」を利用している場合は、法務局で確認できます。
法務局へ「遺言書保管事実証明書」の交付請求を行うことで、
– 遺言書が保管されているか
– 保管されている法務局
を確認できます。
遺言書が保管されている場合は、「遺言書情報証明書」の交付請求を行うことで内容を確認できます。
法務局で保管されている自筆証書遺言は、家庭裁判所での検認が不要です。
④ もう一度、自宅などで自筆証書遺言を探す
公正証書遺言も法務局保管制度も利用されていなかった場合でも、自筆証書遺言が自宅などに保管されていることがあります。
特に次のような場所は、もう一度確認しましょう。
– 金庫
– 仏壇
– アルバムや写真の間
– 本棚の本の中
– 通帳ケース
– 権利証・契約書類のファイル
– 貸金庫
高齢の方は「家族が必ず見つけてくれるだろう」と考え、自分だけが分かる場所へ保管しているケースも少なくありません。
まとめ
遺言書を探す際は、次の順番で調査すると効率的です。
1. 自宅や遺品から探す
2. 公証役場で公正証書遺言の有無を確認する
3. 法務局で遺言書保管事実証明書を請求する
4. もう一度、自宅などを丁寧に探す
遺言書の有無は、その後の相続手続きに大きな影響を与えます。焦って遺産分割を始める前に、まずは遺言書が残されていないかを十分に確認することが大切です。
行政書士は、遺言書の調査方法のご案内から、必要書類の収集、相続手続き全般までサポートしています。不安な点があれば、早めに専門家へ相談することをおすすめします。
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