2026年1月20日にデジタル遺言についてニュースがありました。
今回の要綱案の重要ポイント
その前段階の制度改正で変わる相続について下記に記し、そのあとで今回の件について簡略に述べさせていただきます。
ここ最近、「デジタル遺言」という言葉を耳にする機会が増えています。これまで紙で作成するのが当たり前だった遺言書が、新技術によって新しい方法が模索されています。
「手続きが難しそう」「どこから始めたらいいかわからない」と感じ、遺言や相続の準備を後回しにしている方も少なくありません。しかし、「公正証書遺言のデジタル化」によって、相続のあり方が大きく変わります。
制度改正のポイントや、相続実務への影響を分かりやすく解説します。

1. 現在法的に認められている遺言書には次の種類があります。
自筆証書遺言:本人がすべて手書きで作成 公正証書遺言:公証人が作成し、公証役場で保管
秘密証書遺言:内容を秘密にしたまま公証役場で手続きを行う
法務局遺言書保管制度:公正証書遺言より簡単
それぞれに特徴がありますが、作成や保管に手間がかかる、証人が必要、費用がかかるなどのデメリットが課題でした。こうした問題を解消するために進められているのが、遺言書の「デジタル化」です。
2. 公正証書遺言のデジタル化は2025年10月1日よりスタートしています。
公正証書遺言は、その確実性が高い反面、公証役場での面談や署名など時間と手間と費用がかかる手続きが課題でした。これが、2025年10月からの制度変更により大きく改善されました。 主な変更点 オンラインで手続き可能に なり公証人や証人とのやり取りをオンライン会議システム上で行うことができ、自宅や病院、施設などからも遺言書作成が可能になります。 電子署名で完結 署名・押印に代わり電子署名が認められ、遠方の家族や証人ともオンラインで完了できます。 また、電子データで保管・交付 遺言書はPDF形式で保管され、紙の紛失や災害リスクを軽減。相続人への交付も電子データで行えます。 これにより、公証役場へ出向く必要がなくなり、相続人が遠方にいる場合でもスムーズなやり取りが可能になります。高齢者や病院入院中の方にとっても、大きな利便性向上といえるでしょう。
自筆証書遺言のデジタル化はどうなるかについて今回発表がありました。
まずは時系列に少し遡ってご説明します。
📌 デジタル遺言とは何か?
現在の日本の民法における遺言書は、全文を本人が手書きし押印することが原則です。この方式は高齢者や相続手続きの負担が大きいと指摘されてきました。
今回法制審の部会では、この原則を見直して、パソコンやスマホ等で作成できる「デジタル遺言(仮称)」の新設を目指す要綱案がまとまりました。
📍 今回の要綱案の重要ポイント
1) デジタルで作成可能に
本人がパソコンやスマホで遺言を作成できる方式が認められる方向です。これまでのように全文を手書きする必要がなくなります。
2) 本人の真意確認の方法
単にテキストを入力するだけでなく、本人が口述する方式を導入する案が示されています。
これは偽造防止・真意確認のためで、要件として本人が全文を口述することが必要です。
3) オンラインで完結可能
本人確認・手続きについてはウェブ会議などのオンライン方式も認められる見込みです。これにより遠隔地からの手続きも可能になります。
4) 押印義務の撤廃
要綱案では、押印も不要とする方向で検討されています。
5) 「保管証書遺言」の新設
要綱案には、パソコン・スマホで作成した遺言について、法務局に預ける新しい制度(保管証書遺言)を創設する案が盛り込まれています。
📅 今後の見通し
- 要綱案は部会でまとめられた段階であり、2月に法制審議会の総会で正式に認められるかどうかが焦点です。承認されれば、民法改正へと進む見込みです。
- 改正案成立には通常国会での審議・成立プロセスが必要になります。
📝 なぜこの改正が話題か
従来の遺言制度は手書きが義務付けられており、誤字や形式不備が無効の原因となるケースもありました。デジタル遺言の導入は、高齢化社会における利用促進・負担軽減・相続トラブルの予防に寄与すると期待されています。
相続・遺言作成などで困っておられる方是非ご相談お待ちしております。

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