「相続債務の調査」 は、
👉 相続放棄・限定承認の判断期限(3か月) に直結する極めて重要な作業です。
体系的に整理します。

相続債務の調査方法(実務フロー)
① まず理解すべき原則
相続では
✅ 財産だけでなく
✅ 借金・保証債務・未払金
もすべて承継します。
つまり
プラス財産 − マイナス財産 = 実質相続財産
になります。
② 相続債務の種類
調査対象は次のとおりです。
■ 金融債務
- 銀行ローン
- 住宅ローン
- カードローン
- 消費者金融借入
- クレジットカード未払金
■ 生活関連債務
- 家賃滞納
- 医療費未払
- 介護施設費
- 税金・社会保険料
- 公共料金
■ 注意すべき債務
- 連帯保証人になっていた債務
- 事業借入
- 個人間借金
- 損害賠償債務
※保証債務は見落としが非常に多い。
③ 相続債務調査の具体的方法
【STEP1】自宅・遺品調査(最重要)
まず物理調査。
確認場所の把握
✔ 郵便物
- 督促状
- カード会社通知
- 金融機関封筒
✔ 書類関係
- 通帳
- 契約書
- 借入明細
- ローン返済予定表
✔ スマホ・PC
- ネット銀行
- クレジットアプリ
- 電子明細
👉 これが最も情報量が多い
【STEP2】通帳履歴分析
通帳から逆算します。
見るポイント:
- 毎月同額引落
- 信販会社名義引落
- 消費者金融名
例:
- ○○カード
- SMBC
- アコム
- JACCS
- オリコ
→ 借入存在の可能性大。
【STEP3】信用情報機関の開示請求(核心)
相続実務の中核。
日本の信用情報機関
| 機関 | 主な対象 |
|---|---|
| 株式会社シー・アイ・シー(CIC) | クレジットカード |
| 日本信用情報機構(JICC) | 消費者金融 |
| 全国銀行個人信用情報センター | 銀行ローン |
開示請求できる人
- 相続人
- 相続代理人
必要書類:
- 戸籍
- 死亡記載戸籍
- 相続関係説明図
- 本人確認書類
👉 ほぼ全借入が判明
【STEP4】銀行への照会
被相続人の取引銀行へ。
依頼内容:
- 残高証明書
- 借入残高証明
- ローン有無確認
必要書類:
- 戸籍一式
- 相続人確認資料
【STEP5】住宅ローン確認
重要ポイント。
住宅ローンは通常
✅ 団体信用生命保険(団信)
が付いています。
死亡時:
👉 保険で完済される場合が多い。
確認事項:
- 団信加入有無
- 抵当権設定銀行
- 登記事項証明書
【STEP6】不動産登記確認
法務局で取得:
- 登記事項証明書
見る場所:
👉 乙区(抵当権)
ここで住宅ローン・担保借入が分かる。
【STEP7】税金・公的債務調査
照会先:
- 市区町村 → 住民税・固定資産税
- 年金事務所 → 年金保険料
- 税務署 → 所得税
【STEP8】保証債務の確認(最難関)
これは見落とし最多。
調査方法:
- 事業関係者へ聞取り
- 会社決算書
- 保証契約書
- 不動産担保提供履歴
※保証債務は突然請求が来る。
④ 私、行政書士としてできる業務
可能業務:
✅ 相続人ヒアリング
✅ 財産・債務目録作成
✅ 信用情報開示サポート
✅ 金融機関提出書類作成
✅ 相続関係説明図作成
✅ 相続放棄判断資料整理
⚠️ 非業務(注意)
- 債務整理交渉
- 破産代理
- 裁判代理
→ 弁護士業務。
⑤ 注意点としてお伝えします
■ 3か月熟慮期間
死亡を知ってから3か月。
調査不足でも期間進行します。
■ 単純承認リスク
次をすると危険:
- 遺産売却
- 借金返済
- 財産処分
→ 相続承認とみなされる可能性。
⑥ 行政書士実務での「フロー」
- 戸籍収集
- 相続人確定
- 自宅調査指示
- 通帳分析
- 信用情報3機関開示
- 不動産調査
- 債務一覧表作成
- 放棄・限定承認判断
お困りの際は是非下記ホームページからお問合せください。

↓
「行政書士辻澤孝文事務所」ホームページ


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